診断ミス、さて、どう対応するか。

前回の記事で、「胃腸をやられてお休み中」という話を書きましたが、実は、この話、真相を話すと、結構シャレにならない事態でした。

私の腹部に異変が生じたのは水曜日夜。夕食を食べ終わるか終らないかのことでした。
木曜日、病院に行こうと思いましたが、アレルギーの治療でいつも行っている病院が休みで、仕方なく別の病院に行きました。
そこでは、血液検査をして、点滴もして、薬を2種類出されました。

が、翌日になっても、まあ、小康状態と言えば小康状態だけれども、なんだか良くなった気がしない。お腹痛いし。
夕方まで様子を見ましたが駄目だったので、思い切って、かかりつけのお医者さんに、もう一度診断を受けました。
先生、開口一番、「どうしてこの検査結果でこんな薬出しているのかわからない。これじゃ、かえって悪くなる」。
つまり、診断ミス、治療ミスをされていたわけです。

急ぎ、徹底した触診と問診が行われ、別なお薬を出してもらいました。さらに、木曜の医者からは「ヨーグルトやアイスクリームは食べていい」と言われていたのですが、それも大間違い。乳製品厳禁。ウィダーinゼリーと白粥、素うどんのみ食してよし、という、生きている楽しみの8割を奪われる指示を出されてしまいました。

が、おかげさまで、腹部の調子はかなり回復し、今日も事務所に出勤できています。

さて、「最初の医者が診断ミス・治療ミス」と聞いて、私は一瞬頭にきて「治療代返せや!!」と思いました。これ、普通の人なら、そう思うのではないかと思います。

実際、最初の医者の診断ミス・治療ミス(つまり過失)が立証できれば、この医者の治療のためにかかった診察料・治療費・検査代・薬代は間違いなく回収できるはず。

かかりつけの医者による治療に費やした費用(診察料、薬代)は請求できるだろうか?「正しい判断がされていれば、必ず払うべきだった費用」となれば因果関係なしで請求できないかもしれない。
ただ、誤診のために余計にかかった費用があるのならば、それは請求できるはず。

精神的にも苦しんだわけですから、慰謝料もとれるはず。

そして、肝心の「最初の医者の過失」については、かかりつけの先生が開口一番あんなふうに言うくらいなのだから、それほど苦労しないのではないか、というのが弁護士のカン。おそらく専門書数冊に当たれば立証は可能ではないか…と思われます(見通し甘いかな?)

じゃ、請求するか?という話になりそうですが、そんなことは、致しません。

だって、「あなた、誤診だったから治療代返してください」なんて医者に請求したって、拒否されるのは目に見えてるわけで、そうすると少額訴訟という簡易な方法を採れるとはいえ、訴訟になってしまうわけです。
請求額、どう高く見積もっても、治療費は1万円以内です。
慰謝料含めたって、苦しんだの数日ですから、せいぜい総額なんて2、3万。
まあ、印紙代は1000円ですし、予納すべき郵便切手を含めて費用的にそれ程かからないとはいえ、このためにわざわざ出頭するか?
裁判官に「訴状陳述しますか?」と言われて、すました顔で「陳述します」とか言うか?
他に仕事やって稼いだ方がいいんじゃないのか?
などなどと思っちゃうのです。

これが、いわゆる「泣き寝入り」というものなんでしょうか。
つくづく、他人と争うというのは、請求金額と費用とかかる労力のバランスで決まるものだなあと思いました。

今後の法律相談にも役立ちそうです。



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by terarinterarin | 2014-07-03 17:02 | Comments(0)

寺林智栄の弁護士としての日々や思いをつづります。ウェブサイト https://attorneyterabayashi.simdif.com  「弁護士テラバヤシ」でツイッターもやっています。


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