弁護士業のあり方・未来予想図
2014年 12月 12日
本日、夕方、有楽町あたりを久し振りに通りかかりましたが、イルミネーションがばんばん灯って、平日だというのに人がわんさとあふれかえり、年の瀬ムードが満載でした。
開業して2週間後くらいにブログを更新した後、とんとご無沙汰してしまいました。
他の開業間もない弁護士から見て、事件数が多いのか少ないのかはわかりませんが、バタバタと主観的には忙しく過ごしてきたので、そんなに悲惨な状況でもないのだろうと個人的には思っています。
事務員なし、パートナーなしのひとり事務所で、今まで事務局に任せていたことも自分でやるという生活になりました。
もちろん、事務所の掃除も自分でやりますし、お茶入れ・片づけ、郵便だし、入出金、提出書面のホチ留め(ま、これは今までもたまに自分でやっていたけど)、などなど、全部自分でやらないといけません。
大変ねえ、と言われることも多いですが、自分には案外、この独立のスタイルは、合っているかもしれないと思います。
元々、大きな所帯を構えて、そこのボスになりたいという気持ちは一切持っていない人間です。
子供のころからマイペースで、他人と歩調を合わせるのが苦手で、ついでに、規則正しい生活も苦手。
正真正銘のひとり事務所は、期日や締切、依頼者の都合を意識すれば、あとは自分のペースでやっていくことができます。
自分で負わねばならない責任が重い分、自由度は高い。
私には、よかったかなあと思います。
もっとも、マイペースだからといって、独善的になるのは最終的に自分の首を絞めることになるので、今まで以上に同業の皆さんとかかわりあって、感覚がおかしくならないように努めることは忘れちゃならないんだろうなと、そこは注意しているつもりです。
規模を大きくせずに独立したことで、「稼がな死ぬで!!」というプレッシャーも、おそらくそれほど強くない状況に自分を置くことができたのではないかと思います。
そして、今後、私や私よりも、もっと低いコストで独立してやっていく弁護士のスタイルが、おそらく都市部では割と主流になっていくように思います。
「二重事務所の禁止」というルールがあるので、およそ執務もできないようなスペースを借りて、あるいは架空事務所を借りて、実質的には自宅で仕事というスタイルで行くことは、できないと思われます。
そうすると、特に女性(私も含めて)は自宅事務所というのは、防犯上怖くてできないので、コスパがいい物件を探して執務スペースを作ることになります。
ちょっと割高。
でも、防犯上の問題は、自宅環境やその他セキュリティによってクリアできるという場合には、自宅事務所にするという選択肢は十分にありかなと思います。
法律相談なんかは、弁護士会の面談室を借りればいい。
あるいは、依頼者のご自宅に伺っても場合によってはいい。
実際、私も、最初の面談については、極力弁護士会館の面談室を利用するようにしています。
電話に出られない時の応答の問題も、携帯に転送するとか、電話代行を頼むとか工夫できる。
複合機は必需品だけど、無理してA3標準装備の機種にする必要もない。小型のものであれば数万円でそこそこの機能のものが買えます。
FAXはEメール受信できるようにすれば、「紙地獄」に陥ることもない。
シュレッダーだって小型のもので十分。シュレッドしにくいものは、溶解サービスを利用すれば処理可能です。それだって、一人分ならそれほどのコストにならないし、事務員を一人雇うことを考えれば、全然安価。
こうやって、かけるコストを下げていけば、無理せず独立することができるし、簡単に法曹でいることをあきらめる必要もない。
もちろん、弁護士様としてがつんがつん儲けたい、というタイプの人にはお勧めできない方法ですが。
こういうこじんまりした弁護士像を、悲しい・哀れととらえる人もいるかもしれません。
でも、コストをかけない分、着手金や報酬を吹っ掛ける必要もない。
事務所の名前とか、一等地に事務所を持っているとか、大きなチェーンであるとか、そういうブランド力がない分、信頼を得て少しずつ仕事を増やしていく楽しみもあります。
自分の時間も作りやすい。付加価値をつけるための勉強の時間も捻出しやすい。
ただ、こういう弁護士は孤立しがちなのも、また事実です。
弁護士会の面談室が飽和状態になる可能性もあります。
弁護士会さんには面談室を充実してもらえると大変ありがたいです。
あと、こういう独立の仕方する弁護士には、「孤立が危険なんだ」という自覚も、すご~く必要なんだろうなと。
でも、ここさえ気を付ければ、ほんと、たぶん、そんなに悪くないと思うのです。
コスト削減という意味からすると、複数の事務所が統合して大規模化する、最初から複数の弁護士で事務所を立ち上げる、という方法もあります。私は向いてないと思いますが、扱っている事件や弁護士のキャラによっては、こちらのほうが向いていることは当然あるわけで、この路線も今後益々続いていくように思います。
その人の個性やライフスタイルで、事務所のスタイルが多様化していく、自分で独立してみて、そんな未来を予感してしまったのでした。
ではでは。
しかしわたしみたいに本人訴訟を好む人間からしてみたら自宅にきてくれて打ち合わせができるなら、それも一つの魅力ではある。
一番大事なのは、あなたはなにが得意分野なのというところか

