弁護士のセカンドオピニオン

ゴールデンウィーク突入!!

とはいえ、今日は普通に平日。2日から5連休だけど、今日明日は普通にお仕事、という方多いのではないでしょうか。
テラバヤシは1日から10日は事務所をお休みします(事務所を休むだけであって、作業的な仕事はもろもろ某所ですることになりそうなのですが)。

さて、最近、弁護士の「アレ」な対応が絡む事件の相談を複数受けました。

当然守秘義務があるので具体的なことは書けないのですが、代表的なものをボンヤリ挙げると、1つは一審で敗訴した事例で、弁護士が自信満々に主張したという事実が、ごくごく普通のレベルの弁護士から見れば「あんたそりゃ通るわけなかろう」というものだったという…
相談者は控訴したものの、控訴理由書を提出して戦いを継続すべきかどうか悩んでおり、私から「悩んでいるなら出したほうがいい。取り下げはいつでもできるから」と回答したきり、提出期限をとうに過ぎても連絡がありません。もしかすると他の弁護士に依頼しているのかもしれませんが、個人的に、その後どうなったのか、ちょっと気がかりな案件です。

もう1つ印象に残ったのは、損保会社の顧問が、弁護士特約で受任した案件です。おそらく被告側の事情で訴訟係属すら生じない状況で事件終了したのではないかと思うのですが、「どうして訴訟の維持が難しいのか」ということについても、どうやって事件が終了したのかについても全く説明がないまま終わってしまったという案件でした。相談者は、困惑したまま事件自体も解決できず、数年を経た段階で相談にいらっしゃいました。

数年前にも、依頼をした弁護士との関係が悪化したのでどうすればいいかという相談を受けたこともありました。本音では、その弁護士を解任してテラバヤシに依頼したいというお考えのようでしたが、事件の進行具合や見通し、悪化した原因などから、私に変えたところで結果は目に見えているし、その弁護士とも十分修復可能と思われたので、その旨話をして相談のみで終了したということもありました。

前2者のケースは、事件が進行している途中で、相談者がうすうす、「この先生、ちょっとまずいんじゃ」と途中で気づき始めたようなのですが、結局、事件が続いている最中に他の弁護士に相談するなどの措置をとらずに、そのまま進行してしまったようでした。

東京あたりでは(たぶん、他の大都市圏は多かれ少なかれそうだと思いますが)、法律相談に来る方が、複数の弁護士に相談していたり、相見積もりをとっているようなケースは、決して珍しくありません。先日相談にみえた方も、他の弁護士にも相談したと言っていました。他の弁護士が話したことと違うことを私が話したりすると、「他の先生はこう言っていた」などといって、自説の根拠を詳しく尋ねてきました。

個人的には、こういうことを相談者がするのは当然だと思いますし、むしろ、そうやった上で、自分が信用できると思った弁護士を選んでもらうのが一番だと考えています。
私自身も、ちょっと微妙でいくつかのやり方や考え方がありうるなという事件では、できるだけ考えうる複数の回答を述べた上で、「私がこの事件を担当するのであれば…」とか、「個人的にはこういう展開になると思う」などという言い方をします。そして、「これはあくまで私の考え方なので、心配であれば、他の弁護士にも相談してみるといいと思いますよ」とセカンドオピニオンを勧めたりします。

こういうことを書くと無責任と思われるかもしれませんが、実際、弁護士の知人と話してみると、同じような事件でも事件処理の仕方は実に様々だし、切り口も様々。
そうであれば、できるだけ考え方に共感できる人を選んでもらうのが、信頼関係が築きやすく、トラブルになるケースも少ないと思うのです。

依頼の前にセカンドオピニオン、サードオピニオンを求めて、複数の弁護士に相談する方は少なくないし、増えているのだろうと思うのですが、いざ実際に依頼をした後となると、なかなか他の弁護士に相談する、弁護士を変えるという選択肢は出てこないのが現実のようです。

費用の問題が絡んでいるのは明らかでしょう。
少なくとも数十万円のお金を払ってお財布が寂しくなってしまったあとで、自分が依頼した弁護士が(その人にとって)ハズレだったということになっても、なかなか、他の弁護士に変えるということはやりにくい。少なくとも同じだけの弁護士費用を払わなければならないということになりますから。
実際、着手金貰った方からすると、「着手」した後でお金返せと言われても、なかなかねえ…というところもありますし。

あれなんですかね。他の弁護士に取られるのが嫌だから、自分のところでなるべくスポイルしちゃえって意味で高い料金吹っかける弁護士というのも、いたりするんですかね、このご時世。一般的には価格競争が激しい、なんて言われてはいますけれども。

まあ、どんな弁護士つけてもダメという事案も案外あったりするのですが、勝てない案件でも「いかに美しく負けるか」「ドローにどうやって持ち込むか」ということを検討すべき事件も少なくありません。
そして、実際、美しく負けることやドローに持ち込むことで、トータルで見た場合の支出が目減りする場合もありうる。
当初頼んだ弁護士にこれができない場合、別な弁護士がそれをできるのであれば、弁護士を変えるメリットというのは、結構高いんじゃないかと思うのです。

(注:そんな中途半端な事件を持ち込まれたら大変じゃないか、と思う弁護士もいると思いますし、それは否定しませんが、今回はあくまで、相談者・依頼者目線での話なので、あしからず、ごめんなさい、同業者の皆さんよ。)

というわけで、事件を依頼したあとで「この弁護士のこのやり方、大丈夫なのかしら」と、自分の弁護士を信用できなくなった人には、ぜひ、違う弁護士のセカンドオピニオンを受けてみることをおすすめしたいのであります。
結果が出ちゃったあとでは、どうにもこうにもならんということも多々あります。そんな手遅れになる前に、是非、相談してみましょう。
ちゃんとした対応されてますよ、なんて言われたら、それはそれでいいわけだし。

医者にかかっても症状がよくならない場合、別な病院に行ってみたりしますよね。
で、そこの医者の方が信用できるとなれば転院する。
弁護士もそれでいいと思います。
相談料だけなら、それほどの負担になりません。
気に入ってもらえれば、「転弁」すればよいのではないかと、そう思います。
費用についても、思い切って相談してみることをおすすめします。










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Commented by てら at 2015-05-07 23:58 x
医者には健康保険なるものがあり、自己負担は通常3割で済むけど、弁護士相談には保険がない。30分5千円(今もかな?)を安いと思うのは弁護士であり、相談者からすれば、明確な結論を得られない場合も多く、5千円、1万円は大きな出費。法律相談は怖い  って思っちゃいますよ。
弁護士集団も、医者のように利益集団として、保険制度を作っちゃえばどう?? 医者よりも少ない法律家集団だから国民全員から保険料取るのは難しいと思うが、権利義務の意識の高い人たちは加入すると思うけどなあ。
by terarinterarin | 2015-04-30 14:37 | Comments(1)

寺林智栄の弁護士としての日々や思いをつづります。ウェブサイト https://attorneyterabayashi.simdif.com  「弁護士テラバヤシ」でツイッターもやっています。


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