法テラスの「職員」のみなさんについて。

猛暑の日曜日。みなさんいかがお過ごしでしょうか。
残念ながら、今回は法テラスの悪口ではありません。悪口を期待していた皆さん、期待しないでください。

FBにはちらっと書いたのですが、先日、法テラスにちょっとした便宜を図ってもらったことがありました(ということを、こんなブログで書いちまっていいのか、という問題はあるのですが)。
急ぎの案件で、民事法律扶助の援助申請をしたのです。
一応、扶助のルールとしては、援助決定が出て契約書にサインしないと代理人にはならないので、動くことはできない。
もちろん、例えば、おばあちゃんが闇金に脅されてどうしようもないとか本当に本当に急を要するときには委任状だけ先にもらって、動いちゃうことが必要な場合もあります。が、以前、事実上動いていた後で、諸事情により援助不開始になったことがあったので、個人的には、現在かなり慎重にやっている状況です。

今回の案件、援助申請した後で、相手方が結構かたくなで強硬だということが判明しました。そこで、法テラス側にある程度事情を説明し「できるだけ早く審査をしてほしい」とお願いをしたのです。
そしたら、かなり早く決定を出してくれました(提出書類の不備があったので、それを補正した分は遅くなりましたが、ただ、補正後1週間以内で出してくれました)。

この件で、スタッフ弁護士をやっていたころに見てきた地方事務所(民事法律扶助や国選を担当する部署ですね)の職員さんのことを、ふと思い出しました。

法テラス愛知にいたころは、テラバヤシがいた法律事務所と地方事務所は、ドア一枚で繋がっており、いつでもお互いに行き来できる状況でした。
休憩室は共同で、昼時には地方事務所の職員の方と私や法律事務所の事務局が一緒にお昼を食べたりしました。

もうね。地方事務所の職員の皆さんなんて、仕事に追いまくられてる感じでした。

事務局長なんて、毎日10時、11時までいるのが普通でした。

扶助課なんて、大量に持ち込まれる援助申請の処理だけでなく、相談者(時々弁護士)の苦情処理に追われるのが日常茶飯事。
愛知にいたころ、用事があって地方事務所サイドに行くと、扶助課の職員の大半の方は、いつも受話器を握っている状態。
終わればかかってきて、終わればかかってきて…の繰り返しで、もうへとへとです。
昼間に書類の処理する時間がなくて、残業必至、みたいな。

国選課の方だって、警察署の○○摘発月間とか、芋づる式で共犯事件の犯人が一斉逮捕されたとか、そんなことになれば、もう国選の名簿なんかアテにもできず、ひたすら受けてくれる人探し。
国選の報酬決定出したら、弁護士から苦情の電話がかかってきて対応しなくちゃいけないし。

で、実は今、法テラス東京で民事法律扶助の審査委員をやっているのですが、1日に決済を出さなきゃいけない書類の量がもう半端ない。
1日にあれだけ来るということは、担当の職員の人は、来る日も来る日も膨大な量の申請書をチェックして、決められた基準にのっとって不足書類の提出を求めるための書類を作ったり、書類審査だけではまずそうな案件については、上と相談の上で面談審査に回したり…裏でやっている仕事の量を考えると、事務仕事が苦手なテラバヤシとしては、ちょっと気が遠くなるレベルです。

そんななかで、先日、私がFAXを送る際に送信表に書いた「なるべく早急に審査をしてほしい」という一言を見逃さないで、担当の人は審査に回してくれたんだなと思うと、なんだかちょっとうれしくなってしまったわけであります(もしかすると、この職員の方は、テラバヤシが方々で?法テラスの悪口を言っているのを知っていて、これで通常通りの審査にまわしたりしたら、またうるさいこと言われるんでないかという恐怖心の下でそうしたのかもしれませんが。妄想妄想)。

法テラスに対して言いたいことや文句があっても、前線?に立つ職員の人に対しては、紳士淑女としての姿勢を保とうと、それだけは決めています。
だって、彼らに与えられている裁量はわずかであって、ルールに逆らった処理はできないわけですし、そもそも私の主張とか意見と職員の皆さんは関係ないわけですから。

そりゃ、個別の事件の決定について不服がある場合には、まず地方事務所を通さないといけないわけですから、その限りで職員の人に苦情を言わねばならないことはあります。
だけど、この場合、職員の人たちは窓口でしかない。「窓口として、決済を出す人にお伝えくださいね」というスタンスでやらねばならない。

まあ、中には電話対応や窓口対応がよくない人ってのもいるかと思うんですが、でもそれって、どういうサービス業でも同じなわけであって、「法テラスは職員の対応も丸ごとおかしい。だからつぶすべき組織なのだ」なんてことにもならない。問題の本質とは関係ないですよね、やっぱり。

でも、これも愛知にいた時に感じたのですが、「クレーマー」の中には、弁護士とか司法書士とかもいるようで、職員の人が決められないことで職員の人に議論を吹っ掛けたり、口汚くののしったり…とかもあるみたいでして。
そういう態度っていうのは、主張したいことの正当性まで弱めてしまう危険性があるよなあ、きっと、などと思うわけです。

法テラスの職員さんの中にも、今の法テラスの在り方に疑問をお持ちの方が、少なからずいらっしゃるようです。
私が指摘した「スタッフ弁護士あまり?」の状況であるとか、どうしてスタッフがこういう業務をするようになったわけ?とか、国選の報酬算定を中央一括にしたこととか、実際に「どうなの?」というお考えをお持ちの方とお話をしたこともあります。

心で思っていても、職員としてやっている以上、弁護士みたいにおいそれと口に出せない立場の皆さんが、法テラスの事務方の職員の皆さんたち。
いくら「法テラスよくないぜ」とか思っていても、間近でその働きぶりを見てきたテラバヤシとしては、その人たちの働きを否定するような振る舞いだけはしたくないなあと思っています。

と、今日はちょっとイイ奴ぶって、すみません。


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by terarinterarin | 2015-08-02 18:20 | Comments(0)

寺林智栄の弁護士としての日々や思いをつづります。ウェブサイト https://attorneyterabayashi.simdif.com  「弁護士テラバヤシ」でツイッターもやっています。


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