「存在の耐えられない透明さ」を見てみました。(と、おまけの話)

本日はもう少しタイトになるはずだったのですが、思いのほかスムーズに仕事が済みました。
というわけで、久しぶり?の連投です。

ちょっと話題になっていた元少年Aの「存在の耐えられない透明さ」というサイトに行ってきました。
元少年Aがサイトを始めたと聞いたとき、「絶歌」について擁護した自分なので、一度この目で確認するべきだろうと思っていたのです。
今日は昼間、比較的長時間の移動があったため、その間に覗いてみた、という感じです。

期待外れのサイトでした。

そもそも何を期待していたのかという問題もありますが、最初に彼がサイトを始めたというニュースを見たとき、そこにアップされている画像がなかなかにグロテスクで気持ち悪いなどと書かれていたため、酒鬼薔薇事件や「絶歌」の中のネコ殺しの場面を彷彿とさせるような強烈な画像等々があるのかななどと思っておりました。
また、(個人的な評価としては)「絶歌」は1つの作品としてそれなりのクオリティを備えていたものだったので、このサイト自体、彼なりの明確な意図や目的が見えるものなのではないかと想像もしていました。

しかし、実際見てみると、そのどちらでもありませんでした。
内容は、最近読んだ本の感想文と自分のイラスト(かな?)を載せているという、ごくごく趣味の範疇のサイトです。
本の感想文は、このブログみたいに、いやそれ以上に長々しく、しかも改行があまりないという、極めて読みにくい、オタク魂全開のオーラが漂っています。
イラストの方は、決して見ていて爽快な気分になるものではなく、どちらかといえばアングラというかキモイ系のものです。が、絵としての完成度はあまり高くなく、個人的には嫌悪感を憶える域には全く達していませんでした(注:テラバヤシが職業的に色々見すぎて感覚がマヒしているだけかもしれませんが…)。

正直この程度の内容・クオリティのものであれば、ちょっとオタクなネット住民がわんさとやっているんじゃないかという印象です。
このサイトとは別に、アクセスしてきた人と直接対話するブロマガもあります。こちらのやり取りは、「絶歌」の余韻を引きずっている感じですが、特筆すべき何かがあるという印象ではありません。

法律家という立場でいえば、元少年Aとて一人の日本国民。表現の自由は当然保障されるわけで、サイトを始めて自己表現をすることが禁じられるわけではありません。
そして、テラバヤシは、「立場をわきまえた自粛」が正当な価値であるとは思っていません。
もちろん、被害者やその家族を今更ながら愚弄したり、事件を全く反省していないという趣旨の発言が出れば、別途、被害者の遺族の方から慰謝料請求等々することが考えられます。が、そんなものとは無縁な「趣味」のサイトをやったりブロマガすることに、ガーガーワーワー言われる筋合いは、いくら元少年Aでもないだろうとそう思います。

ただ、じゃあ、彼にとって、サイトとかブロマガとかをやったことは得策だったのか、と考えてみると、答は「NO」でしょう(別に非難するわけではなく、傍観者たる第三者としてそう思う、ということです)。

おそらく、彼は「絶歌」を出版したことによって、継続して世間との接点を持ちたいと思うようになったのではないかと思うのです。思いのほか出版に対する肯定的な意見もあったことから、「元少年A」として他人とコミュニケーションをとりたいと思ったのだと想像します。
むしろ、彼は、WEBの世界でしか「元少年A」という本来の?自分として生きていけないわけです。「元少年A」として発言し、「元少年A」に対して語りかける人に対して「元少年A」として答える。それは、リアルワールドの中では、ほぼ無理。少なくとも今の彼にとって、これをするためには、インターネットという方法しかないわけです。

しかし、はっきり言って(いや、このブログのレベルどうよと言われると身も蓋もありませんが)、あの程度のクオリティのものしか発信できないという点で、「元少年A」のある意味での神秘性は薄れてしまったでしょうし、「元少年A」としての発信に対して興味を持つ人も激減したのではないかと思います。
ブロマガは、かなり彼に肯定的な人ばかりが訪れていて、彼はそれに対して「元少年A」として誠実に対応しているけれど、そうすると、今後は、彼が「元少年A」を演じるという事態に至ることになるのではないかと。最終的には、WEBの世界ですら、自分自身として生きられないというジレンマに陥る危険性が高いのではないかと思うのです。

少年時に残虐で猟奇的な事件を起こしてしまったがために、その後の長い長い人生を刑務所という世間と隔絶された世界で過ごすことができなかった。
「世間」の中で生きなければならない以上、どんな生活を送っても、何をしても、彼が精神的に追い込まれる生活から逃れられることはないんだろうと思います。
が、個人的には、「絶歌」出した後は、完璧に引っ込んでしまった方が相対的にラクな暮らしができたんじゃないのかな、と思わずにいられません。
地雷を踏んだ「元少年A」は、この後どこに向かうのでしょうか…

<おまけ>
本日偶然に、2ちゃんねるで、テラバヤシのことが書かれているのを発見しました。
2ちゃんねるでは、法テラス関連の話題とか、それに付随した刑裁サイ太さんとのけんか?事件で取り上げられていたのですが…

あの~、仲直りしたからといって(というか、サイ太さんが非常に真摯にご質問くださったので、それに対応してお返ししただけなのですが)、「この際結婚したらどうか」はどうかなあ…

あと、「テラバヤシさんてパブリック上がりだよね」という書き込みもあって、ちょっと笑いました。
「パブリック上がり」の意味するところは、おそらく「公設事務所出身者」ということだと思いますが、テラバヤシ、公設事務所出身ではありません。
東京は八丁堀にある「東京ブライト法律事務所(旧 由岐・豊﨑・榎本法律事務所)というブル弁事務所?(ということにしておきます)の出身です。
つうか、パブリック色、薄いと思うよ、ワタシ。






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by terarinterarin | 2015-10-14 22:29 | Comments(0)

寺林智栄の弁護士としての日々や思いをつづります。ウェブサイト https://attorneyterabayashi.simdif.com  「弁護士テラバヤシ」でツイッターもやっています。


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