高知東生事件に見た、ネット上のコメントの難しさ。
2016年 06月 28日
世間の興味はどうやら、高知東生と高島礼子の離婚がどうなるか、に移っていっているようです。
今朝方、ヤフーニュースを見ていたら、テレビで有名なK村弁護士が離婚条件として「慰謝料は1000万円を超えるかも」「財産分与も2分の1以上になるかも(ここはもう少し表現があいまい)」「さらにCMを切られたりしたら財産的損害も」みたいなことをコメントしている記事を読みました。
高島礼子という女優さんの知名度や売れっ子具合を考えると、あり得なくない考え方…とは思いますし、決して間違っているわけではないと思います。
が、私なら怖くてここまでは言えないなあというのが正直なところです。
離婚の原理原則でいうと、財産分与が均等割りにならないことっていうのは、よほどの事情がない限りありえないでしょう。なにしろ、現在では、外に働きに出ない専業主婦も立派に均等割りを主張できる世の中なわけです。
高知東生が、たとえ高島礼子のひも人生を長いこと送っていたんだとしても、高島礼子が稼いだ金でヤクを買っていたんだとしても、「ちゃんと財産分与をしましょう」ということになり、高知東生が自身の権利を主張するのであれば、やはりよほどのことがない限り均等割り、ということになるはずです。
慰謝料だって、離婚にしろそうでないにしろ1000万円に行くのは極めてまれなケースです。
婚姻期間や子の有無、年齢、不貞の期間の長さ等々慰謝料の金額を決めるには様々なファクターがありますが、一般人を基準にしてみる限り、離婚慰謝料に関していえば、300万円を超えると「お、結構いったね!!」と思ってしまいます(注:それはテラバヤシがやっている事件単価からくる感覚かもしれませんが)。
個人的には、財産的損害の話がわりにしっくりきたのですが、それでもこういう芸能の世界の出来事、因果関係がはっきり認定できるような契約の切り方を各社さんしたりするものなのかなあとも思います。また、高島礼子の方から進んで降板を申し出たりした場合には、請求しにくくもなるだろうなと思います。
そんなわけで、もし私が、同じ取材を受けることがあったとすれば、ごくごく一般的なこと原則的なことをお話したうえで、「ただ、高島礼子さんという売れっ子の女優さんが奥様ですので、慰謝料の金額を算定する場合には、その点が考慮さえるかもしれません」くらいなことを言って終わりにするかなと思います。
私も経験がありますが、こういう芸能ネタをもとに法律的な話をしてほしいとWEBサイトから頼まれるケースでは、センセーショナルなことを書いて盛り上げてほしいという期待もありつつ、一方で、これを材料にして、法律の基本的なお話をしてほしいという思惑もあるからです。
以前ヤフトピに掲載されたテラバヤシの「副住職 AV女優 離婚」ネタでは、テラバヤシは、ごくごく基本的なことしか書きませんでしたが、ものすごく盛り上がって2日くらいに渡りトップを張っていたくらいですので。
K村先生はテレビにもお出になっていますし、見た目よりは?サービス精神が旺盛な方なんだろうなという気がします。ですので、思い切って、基本よりも「ギリギリな」線で書いたのかなあなどと考えたりしています。
さて、慰謝料うん百万とか財産分与2分の1などという話は、いわば「権利」であって、当然行使するかしないかは、当事者本人が決めていい問題です。
で、今回の件では高知さんは、離婚原因を作ったばりばりの「有責配偶者」になるので、自分から「離婚してくれ」とは強く言えないですし、お金の請求も当然受けて対応する法の立場。
つまり、離婚に関する主導権は、今さら言うまでもありませんが、高島さんが握っているわけです。
まあ、絶対にありえない話ですが、仮に私であれば、高島さんに対して離婚するなら慰謝料も何ももらわず、財産分与なしで早いところ離婚したらどうだと勧めたりするかもしれないなあなどと思います。
お金を請求して長引いたりするよりも、潔くスパッと汚点(=高知さん)を切ることによって、女優としての活動のダメージを極力少なくする方がトータルな意味で得かもしれないとも思うからです。
なんでもそうですが、特に離婚の場合、トータルな意味で何が得か損かというのは、当事者が置かれている状況によって種々様々、ケースバイケースです。
その時もらえるお金が少ないとしても、離婚に関する紛争が長引くことでどういう影響が出てくるかということは、こういう芸能人じゃなくても感情抜きで考えて計算してもらえるといいな、と思います。
もちろん、当事者の方はそんなこと言っていられるような精神状態じゃない…ということが多いと思いますが。
そういうことをWEB上の記事で書く機会があればいいのですが、なかなかないので、今回ブログで書いてみました。
おわり。

