お断りの流儀。

今日のことです。
仕事関係の移動の最中に、行きつけというほどではありませんが、気に入ってたまに行っていたカフェの近くに行きました。
午後2時頃のことでしたが、お昼も食べていなかったので、トーストとコーヒーで一服しようかと店に行きました。
すると、見たことのない男性の店員から、とても無愛想に「満席です」と言われてしまいました。店内はとても賑やかで、多くの客は複数で連れ立ってお茶をしに来ている様子でした。しばらく席は空かないかもしれないと思い、しかたなく、その近くのパン屋で軽い昼食をとることにしました。
満席は満席で仕方ないのですが、繁盛している店の横柄さ、つまり「満席なんだからあんたは入れないよ」と門前払いを食らったような気がして、気に入っていた店だったこともあり、ちょっと嫌な気分になったのでした(以前行った時は、どの店員さんも丁寧な接客だったので、余計にそう感じたのかもしれません)。
こんなことが続けば、SNSなんかでそのうち悪口を書かれるようになるだろうな、とそんなことも感じたりしたのでした。

ひと昔前には、弁護士はサービス業ではなく、高尚な専門職だと認識している弁護士が多数だったと聞いています。
しかし、今やそのように認識している弁護士は少数派になっていると言っても過言ではないのではないでしょうか。
もちろん、提供するサービスは、法的な知識が十分にないとできない専門的なものではありますが、サービス業の1つであることは間違いないというべきでしょう。
そうすると、依頼者はイコールお客様ということになります。
かつては、結構な着手金や弁護士報酬をもらった上で、「先生、ありがとうございます」などと崇め奉ってもらって当然でしたが、それも今や昔のお話。これだけ弁護士余りの世の中になってしまえば、依頼者側が弁護士を選択する主導権を握っているのは間違いないわけで(よほど特殊な仕事をしている弁護士は除きますが)、依頼者や相談者への対応をひとつ間違えれば、とたんに「あの弁護士は…」などという噂が広まる危険性もあるわけです。
客あしらいを間違えたカフェと同じことになりうる危険性が、弁護士にもかなりな程度ある、そう言えるのではないかと思うのです。

だから、というわけでもないのですが、冒頭に書いたカフェみたいに無愛想に「満席です」と、待ちたきゃ待ちな、待ちたくなきゃ帰りなという態度は、弁護士だってとっちゃいけないなあとヒシヒシと感じたりしたのです。

相談希望の方が、できるだけ早い相談を希望している。
でも、日程が混んでいて、相談可能なのは希望よりも遅くならざるを得ない。
そんな時は、やはり、こちらは申し訳ないという気持ちを込めて、その事実をお伝えすべきなんだろうな、と思います。
「あたしの相談がどうしても受けたいなら、待ちな」みたいな態度は禁物。だって、相談に乗ってくれる弁護士なんて、ごまんといるんですから。
自分のところにたどり着いてくれたことに感謝する気持ちは、決して忘れてはならんのだろうと、そんなことを思った今日の出来事なのでした。

ですが、最後に1つだけ。
弁護士名指しで法律相談の依頼をする場合、今日の今日で空いているケースというのは結構まれと言っていいと思います(まれじゃないケースというのは、その弁護士がヒマということです。ヒマな弁護士が、あなたにとって良い結果をもたらすかどうかは疑わしいと言わざるを得ないでしょう)。
急にどうしようもない案件が発生した場合には致し方ありませんが(突然家族が逮捕されたとか)、弁護士としては、最低でも数日の余裕を持って法律相談の申し込みをしていただくのが、大変ありがたかったりするのです。


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by terarinterarin | 2018-03-16 17:37

寺林智栄の弁護士としての日々や思いをつづります。


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