最近受けた研修2つについての感想

ご無沙汰しております。
東京は早くも?ジメジメムシムシしていて、辟易気味のテラバヤシです。

ここ最近、立て続けに2つの研修を受けました。

1つは、2016年刑事訴訟法改正に関する研修です。
ざっくりいうと、世間の注目も集めまくりの「日本版司法取引」に関する研修です。

もう1つは、2020年に迫った民法改正に関する研修です。

どちらのトピックスについても昨年くらいから、研修が行われていましたが、体調不良もあり受けそびれてここまで来てしまいました。そこで、今回受講するに至ったというわけです。

この2つの研修、非常に対照的なものでした。そこで、今回はこの2つの研修を比較して、感想を述べたいと思います。

*刑事法改正研修:複数解説者の登壇と実演入りで飽きさせない工夫*

刑事法改正研修の方は、司会の他に4人の解説者が登壇していました。トピックスごとに司会者が解説者の一人を指名してコメントを求めるという形式を中心に進行されました。

これに加え、トピックスごとに11の場面を設定した実演が5人の「役者」(全員弁護士ですが)によって行われました。その実演を元に、解説者によって、問題点や対応方法などが説明されるという流れになっていました。

途中10分の休憩をはさんで3時間の研修でした。

解説は非常にわかりやすかったですし、実演も臨場感があるものでした。
が、それ以上に、先ほどお話した進行方法が実に絶妙でした。
3時間という長い時間の研修だったにもかかわらず、最後まで飽きずに受講することができました。

また、配布されたレジュメの中には、協議や合意に関する書面のサンプルが豊富に取り揃えられていました。単なる講義レジュメにとどまらない、今後も使える資料を頂戴できて、とてもお得感のある研修でした。

*民法改正研修:外部講師によるマシンガントークで最後まで引っ張る*

対して民法改正研修は、外部からお招きした講師おひとりが2時間に渡って、改正債権法のポイントを解説するという内容のものでした。

時間は2時間。休憩はなしです。
講義は、講師が作成した詳細なパワーポイントに基づいて進行されました(パワーポイントのデータを資料として配布)。

パワーポイントは、カラフルで図や表も多く、とても工夫されているものでした。
文字も色分けされており、ぱっと見で改正のポイントが分かるように工夫されています。

講師は、1つ1つのパワーポイントの着眼点をよどみなく説明していきました(お手元に原稿があったのではないかと思いたくなるほどでした)。

受講している側は、ただひたすらにそれを追いかけて、重要項目に印をつけたり、付随して必要なメモを取ることを黙々と続ける…そういう研修でした。

研修が終わって感じたのは、「民法改正に関しては、もう1回研修を受けなければならないな」ということでした。

*研修には十分な時間を割くべき(当たり前だけど…)*

当然のお話ですが、研修は、その研修のテーマについて、受講者たる弁護士に対して理解をしてもらうために行うものです。

研修のテーマが非常に重たいものやボリュームの多いものの場合には、それ相応の時間を割く必要があると思います。

刑訴訟法改正の研修は、そのために必要十分な時間が設けられていました。
だからこそ、ゆとりをもって、講師側のアイデア(複数解説者による司会進行方式、実演入り)がいかんなく発揮されたのであろうと思います。

民法改正研修は、明らかに時間が少なすぎたと思います。
今回の改正はかなり幅広いものです。これを2時間で研修するというのは、重要ポイントに話を絞ったとしてもかなり無理がある設定だったように思います。

もちろん外部講師の方にお願いしたので、時間の制約もあったことと思います。
また、短い時間の分、詳しい資料を配布して「填補」もされていました。

でも、受けている側としては、講義する講師の方もゆとりがなくてご苦労されているのではないかと気になりました。

要は、研修を主宰する側の意識の問題ではないかと思うのです。
研修というのは、ただ、講師を招いて(内部でも外部でも)話をさせればいいというものではありません。

研修を受ける側の身になって、どうすればわかりやすくなるのか、そのためにどういう段取りを当日とることが必要か、講師にどのような依頼をしなければならないかということを検討することが必要だと思います。

そして、講師に過度の負担をかけないことも必要ではないかと思います。
過度な負担をかけすぎると、それが悪評になって、外部講師を招聘しにくいということもあるでしょうから…

私はそうではありませんが、我々の業界には研修マニアの方が多数いらっしゃるようです。
そういう方は、研修の良し悪しを見る目が、私なんぞよりも格段に肥えていると思います。

今後は、時間が許す限り色んな研修に出て、自分の幅を広げるとともに、研修をもっと深く批評できるようになれると面白いかもしれないと思ったりしたのでした。








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by terarinterarin | 2018-06-01 16:46

寺林智栄の弁護士としての日々や思いをつづります。


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