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ツイッターに関する一考察。

批判大好きな人間たちが
我が物顔で振る舞う場に成り下がった
ツイッター

岡口裁判官が、前回の私の記事を読んで、このようなコメントをされていました。

確かにその通りです。
なぜ、そうなるかというと、批判が同調を集めやすく、承認欲求を満たしやすいからです。 
敵の敵は味方、の原理です。

自分自身も、遅くとも性犯罪無罪判決批判騒動のあたりからは確実にそうなっていました。

あるコメントを批判して、いいね!をいっぱいもらうと、自分に賛同している人がそれだけたくさんいる気になります。

ツイッターを見る目が、叩きやすいツイートを探す目になります。
おそらく私を敵視していた人は、私のツイートの粗探しに夢中になっていたことでしょう(140字の作文なんて粗だらけに決まっていますが)。
こいつのツイートなら粗が探せると思うと、ツイートした人間すら覚えていない過去ツイートをほじくり返して叩いて吊るし上げるようになります(私はそこまでせずに済みましたが)。

自分も含めて、ツイッターが批判や晒しで同調を集める場になっていることを、性犯罪無罪判決批判騒動はよく表していたように思います。

批判ツイート以外で支持が多かったのは鵜飼裁判官の吊るし上げツイートか、新潮記事の拡散ツイートくらいではなかったかと思えるほどです。

少なくとも今のツイッターの世界で、ポジティブなツイートでたくさんの支持を集めるのは、すごく難しいと思います。
ポジティブなメッセージで多くの賛同を得られるのは、一芸と言っても過言ではないでしょう。

そういうツイッターの世界に嫌気がさして、ツイートを止める人が、今後増えてくるかもとも思います。
既にそういう現象は始まっているかも。

最近、女子高生の間ではツイッターではなく、インスタグラムのストーリーズを使うのが流行ってきているんだとか。

言い捨てても残ってしまうツイッターよりも、24時間で消えるインスタグラムのストーリーズに魅力を感じているのだそうです。

ツイッターに最終的に残るのは、どんな人たちなんだろう?
叩き合うことに生き甲斐を感じる人ばかりになるのかな?

SNSといえばツイッターという時代?が終わるのは、案外もうすぐかもしれません。




Commented by ホームラン大谷 at 2019-05-18 11:14
桁違いのすごさを感じて面白かったです。
刑事法に疎い私にとり、実務的空気感には魅力的に映る部分がありました。
日本国のオピニオンリーダーの一人である先生のご活躍を祈念します。
Commented by terarinterarin at 2019-05-19 21:25
> ホームラン大谷さん
ありがとうございます。今日の記事もお読みいただけると嬉しいです。
Commented by 豚児の客観 at 2019-06-20 12:58
これは自分もそうなのですが
被害者の存在している具体的事件について、被害者側に無頓着な態度を目にしてしまうと不親切な印象を受け、義憤や応援することについての躊躇が生じることがあります。

そもそも報道等が表示する事実認識と、裁判所の認識、それから当事者が知っていること、はそれぞれ異なっている場合があり、その意味では裁判についても「裁判所の認識が正しい」という仮説の上のことですから、裁判が常に必ずしも正しいということでなく、不確かさの残る中で割り切るという側面(社会的合意)があるものと基本的に思ってます。
そして、もちろん資格者だからといって特別な地位にあるわけではなく、ある具体的事件について「分かったような態度」をとることは不適当な場合は多いかもしれません。「分からないところがある」のが本当のところで、さらにもしかすると、言い間違いや書き間違いから、ミスリードになることもあるかもしれませんし、是正すべき悪を助長してしまう場合もあるかもしれません。とにかく意見はあくまで、当該いくつかの仮説の上での論理しか示せず、しかもその論理は新たな情報が加わると覆ってしまう性質です。もともと当事者ではない以上、当事者と分かち合うところのない無責任な態度になってしまう危険もあります。そういうなんらかのチャレンジを専門性の範囲でうまくハンドルできたとしても、それは偶然が重なったマグレで、「分からないこと」「知らないこと」に関する畏れのような姿勢のある方が模範的かもしれないと感じます。

ところで、抽象的事例にかかる考え表明なら、比較的安心して批判したり応援したりできそうではあります。ただ、論点によっては分かり難く盛り上がりにくいかもしれません(もりあがりそうな案としては例えば、キスについて概ね合意はあったが臭くて嫌だった場合とか、予期せずベロをべろべろ入れられた場合、性交について合意はあったが腰の振り方が気に入らなかったら強姦か、ゴム姦につき合意はあったが生だった、などの中学男子的設例や、紀元前くらいの古文献に見られる強姦事例について専門的考えを伺ってみたい気持ちはあります)。

いささか分不相応のマジレスになりましたが、アクセス数を増やそうとする志向について応援したい気持ちは本心から持っています。
第一人者の視点で、ますます工夫し発展されることを楽しみに、また頼りにしています。

もりあがるといいね(心から)
by terarinterarin | 2019-05-06 19:37 | Comments(3)

寺林智栄の弁護士としての日々や思いをつづります。


by terabayashi