一昨日の夜から札幌に来ている寺林です。
今回は、仕事と帰省を兼ねて来たのですが、その最中に鈴木知事の「緊急事態宣言」が出てしまいました。土日の外出を控えてほしいという例のアレです。
本日土曜日、私は行こうと思っていたところがありました(必要又は急ぐものではありませんでしたが)。
行こうかとも思ったのですが、実家の両親があまりにも良い顔をしないので笑、断念しました。
ただ、ちょっと手に入れたいものがあったので、代わりになるものが近所のスーパーマーケットにないかと思い、午前中、母とともに行きました。
スーパーマーケットには思いのほか、多くの客が来ていました。
併設されているドラッグストアでは、ティッシュやトイレットペーパーの棚がほぼ空の状態。
それらのものを複数抱えている客がレジ前に長蛇の列を作っていました。
スーパーマーケットの方でも、食料品や日用品を買い込む客がたくさん列を作っていました。
未知のウィルスに人々が侵される危険性があるかもしれないので、遠出を自粛しましょうというだけの話なのに、なぜ、このような過剰な消費行動が起こっているのか?
私はちょっと驚きました。
そして、思いました。
緊急事態宣言は、人々に誤ったメッセージを届けたのではないでしょうか。
知事が「人はなるべく動かないでくれ」と言っている⇒人やモノの動きが全面的に止まってしまう⇒必要なものが手に入らなくなる⇒今のうちに手に入れなければ
そんな切羽詰まった気持ちにさせられた人が多数生じ、ストックしなければという焦燥に駆られて、食料品や日用品などの購買行動に走ったように思われます。
街のなかは、確かに人の行き来がなくなったかもしれません。
しかし、住宅街の近くのスーパーマーケットをはじめとする商業施設は、むしろ混雑する状況になっていると思われます。つまり、ウィルスが感染しやすい混雑状況が作り出されているわけです。
鈴木知事の緊急事態宣言は、配慮に欠けるものだったといわざるを得ないでしょう。
焦って出してものだったからなのでしょうか。
自分の発言によって起こるであろう現象を、ちゃんと見越せていなかったように思われてなりません。
今、他地域が札幌と同じような状況になっているかはわかりません。
が、安倍総理大臣も、今日の夕方に休校やイベントの自粛を呼びかけるパフォーマンスをしています。
今の札幌と同じような状況が他地域で起こることもそう遠くない時季の話ではないかと思います。
「緊急事態」などという言葉を使って不安をあおるだけあおって、それによって生じる弊害に対して対策を講じない宣言は、害悪ではないかとすら思えます。
物の生産・製造ラインが止まるわけではありません。
産業は動いています。
我々国民は、不安をあおる政治トップの言動に惑わされず、落ち着いた状況判断をしなければならないでしょう。
追記 2020.2.29
安倍総理大臣の話には、トイレットペーパーの在庫は十分であることや、休校に伴い休職する保護者への助成金についても言及するもので、混乱回避に対する配慮はある程度されていたようです。