大変ご無沙汰しております。
気づけば前回投稿から2ヶ月以上も経ってしまいました。
私がいる北千住パブリック法律事務所は緊急事態宣言下で出勤停止となり、その後出勤可となったものの、自分の中で、出勤のペースとコロナ対策の折り合いがうまくつけられなかったり、裁判所の動きがなかなかわからなかったりと、何かと気を遣うことが多く、ブログの更新に至りませんでした。
お久しぶりの投稿で取り上げたいのは、今話題の「GOTOキャンペーン」についてです。
観光業を盛り上げようと、所定の手続きをとった旅行について、代金の一部を補助しますというこの試み。
コロナの感染が再拡大するご時世において、今週末に迫った4連休目指して、キャンペーン開始を前倒ししたことには、多くの一般市民や各都道府県知事から異論が出まくっています。
政府としては、感染拡大が著しい東京を除外して予定通り開始ということで着地点を見出したかったようですが、感染拡大は首都圏や近畿、我が故郷の北海道にも及んでおり、「東京除外だけで足りるのか」というツッコミを受けまくっているのが実情であります。
私としては、この試みをするにあたり、なぜ政府は、「PCR検査の拡大」と抱合せにしなかったのだろうという疑問が非常に大きいです。
確かに、4月から始まった緊急事態宣言下では、経済が大幅に減速し、大きなダメージを食らった人々がたくさんいました。
私の身近でも近所のラーメン店や割とよく行っていたカフェレストランが閉店するなど、経済の減速を実感することがありました。
外国からの観光客を呼び込んでいない昨今においては、観光業やこれに関連する業種の不振が目を覆わんばかりの事態になっていることは想像に固くありません。
あまり言われていませんが、来年のオリンピック開催に向けて(本当に開催できるのか大いに疑問ですが)、観光業にバッタバッタ倒れられては困るというのが政府の考えなのではないかと推測されます。
なので、日本国内でなんとか観光業を活性化したい。そういう思惑のもとで今回のGOTOキャンペーンの実施、前倒しとなったのではないでしょうか。
ただ、感染した人を徹底的に隔離することもしないで人の往来を許せば、感染が拡大するということは緊急事態宣言後の再拡大が実証してくれました。
政府はこれをことさらに軽視する発言を繰り返していますが、GOTOキャンペーンを推進する以上、感染拡大を正面から認められないのでしょう。
しかし、実際に感染は拡大しています。
新宿歌舞伎町あたりから始まったとされる今回の再拡大から見ても分かる通り、いくらガイドラインを作っても、個々の店舗や個々人に感染症対策を任せることには限界があります。
徹底した感染症対策をするだけの財力を持たないお店は結構多いでしょうし、レジャーとなれば人の警戒心は薄れます。
いくら日本人が品行方正であったとしても(ほんまかいな)、そこを見込んでGOTOキャンペーンをやることにしたのであれば、控えめに言って、政府は頭が悪すぎるのではないでしょうか。
人の良心に期待して何もしないなんて政策能力がないにもほどがあります。
私は、そこまでして観光業を今盛り上げたかったのであれば、GOTOキャンペーンの利用にPCR検査の陰性証明をつけることを義務付けるべきだったと思います。
そして、だれもが気軽にPCR検査を受けることができるように、民間の検査機関に助成金を出すなどして、検査体制を強化できるだけ強化すべきだったと思います。
実は私は8月に帰省することを予定しているのですが(注:もちろん今後の感染拡大状況によっては再考します)、このご時世なので、PCR検査を受けた上で帰省することにしています。
そこで、検査費用などを色々調べたのですが、自費診療だと都内では平均3万円ほどかかり、あまりにもお高すぎるのです。
代替手段として抗体検査を受けている人々もいるようですが(抗体検査だと自費でだいたい5000円から8000円くらいで都内では受けられます)、抗体検査は過去の感染の有無を調べられるだけで、現時点での感染の有無はわかりません。なので、「陰性証明」のためにやっても意味がないのです。
実際、新宿の劇場で発生したクラスターの件では、最初に感染していた俳優さんは抗体検査を受けて陰性だったために出演を強行してしまったそうです。
PCR検査を誰でも受けられる程度の価格設定にすべく助成金を出す。そのうえで、GOTOキャンペーンの利用にはPCR検査の陰性証明をつけることを義務付ける。
これだけのことをするのであれば、GOTOキャンペーンに対してこれほどの異論は出なかったであろうと思われます。
私自身は、現時点においてGOTOキャンペーンをやるなんて言語道断だと思っていますが、検査体制強化の上で検査と抱合せのキャンペーンであれば、「やっていいんじゃないの?」といえたのではないかと思います。
そして、そう思っているからこそ、自分が帰省するにあたっては、PCR検査を受けていこうと思っているのです。
今回の件から見ても、現政権というのは、政策をトータルで考えるという能力に欠けているのだということがよくわかります。
経済を活性化させようとすると経済しか見えてない。
それも、今だけの経済です。
感染症対策を何もしないで目先の経済だけに囚われた政策をすれば、更に感染拡大は進み、結局また緊急事態宣言を出さざるを得なくなるか、コロナが蔓延して、事実上経済を回す人員の確保ができなくなるでしょう。
キャンペーン開始まであと3日となりましたが、政府は本当にこのままGOTOキャンペーンを開始するのでしょうか?
このまま突き進んで犠牲を拡大するのであれば、混乱が生じても撤回したほうがマシなのではないかと思うのでありました。
htmx.process($el));"
hx-trigger="click"
hx-target="#hx-like-count-post-31286014"
hx-vals='{"url":"https:\/\/terarin.exblog.jp\/31286014\/","__csrf_value":"ea0c46ca361ab82ce97fa7d1d58a57dd97277bb9337e84b87e9f7cdec02697e025ec3ceae0e808673a7514dd810794dd7da73950cd3714423b96427ec81a2803"}'
role="button"
class="xbg-like-btn-icon">