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弁護士の働き方改革が進んでる?

昨年の11月30日に投稿して以来、更新が滞っておりました。
noteの方は毎日更新しておりますので、テラバヤシの駄文(苦笑)をお読みになりたいと思ってくださる方は、どうぞそちらもご覧ください。
もっとも、弁護士らしい話はほとんど書いておりませんが…

思い返せば2020年の今頃からコロナが蔓延し始め、まる2年が経とうとしています。

この間、最初の緊急事態宣言の時には、裁判所がほぼ機能停止になり、事務所も閉鎖し、仕事が最低限のものを除いて1ヶ月から2ヶ月ほど止まる状況となりました。

その後、在宅勤務が選択できるようになり、それに合わせてzoomやteamsを活用して、会議をオンラインでできるようにしたり、所外からの電話を弁護士がどこででも取れるようになりました。
法律相談も、電話やオンラインで行なうことが自由にできるようになりました。
データのクラウド管理も整備されました。

当事務所だけでなく、裁判所も、特段の必要がなければ代理人が来なくていいように、電話会議やウェブ会議を積極的に導入するようになりました。
弁護士会の委員会は、zoom参加できるのが当たり前になりました。

わざわざ集まる必要がないものは集まらない、出向く必要がないものは出向かない、オンラインで解決できるものは解決する、そんな傾向が、法曹業界、特に弁護士業界にも顕著に見られるようになってきたと思っています。

この傾向は、弁護士の働き方そのものを変える革命的なものだと考えています。
弁護士業界というと、朝から晩まで働きづめに働いて、自宅に帰るのはいつも深夜近く(もしくは深夜)というイメージが強いと思います。

私自身も、つい数年前までは、夜9時頃まで仕事するのは当たり前、場合によっては日が変わってから帰宅するなどということもありました。

ですが、コロナの蔓延に合わせてオンライン化やクラウド化等々が進むことによって、移動の負担が抑えられ、その分の時間を仕事に割くことができるようになりました。
法律相談も、電話やzoomなどを活用することにより、より時間設定を柔軟にできるようになり、スムーズに行なうことができるようになりました。
「無駄な時間」を省くことができるようになった分、弁護士は、ライフワークバランスがかなり図りやすくなったのではないかと思います。

余談になりますが、電話相談やオンライン相談の導入は、おそらく相談者の側にも利益をもたらしました。

今まで、弁護士の助言を求めようとする場合、わざわざ遠方まで出向かなければならなったのに、最近は、そういった手間を省いて、かなり遠方にいる弁護士にも話を聞くことができるようになったのです。
依頼をした後も、打ち合わせのために、仕事を休んだり、仕事の後法律事務所に出向いて帰宅をしなければならないという機会がずいぶん少なくなったことでしょう。

コロナは、弁護士業界に働き方改革を持ち込み、さらに、相談者・依頼者の負担も少なくするという良い効果ももたらしたのです。

私自身、今日は自宅で集中して仕事をしたい、資料を読みたいなどという場合には、在宅勤務を気軽に選ぶことができるようになりました。
依頼者や相談者が夜遅めの時間の打ち合わせ・相談をしたいと仰る場合には、オンラインや電話の相談を提案させてもらい、私にとっても依頼者・相談者にとっても無理のない方法を選択することができています。

仕事は随分やりやすくなりました。

このような傾向は、弁護士業界全体のあり方を変えるきっかけにもなりつつあるのではないかと思います。

例えば、弁護士の採用の面では、今後(もうすでに一部では始まっているかもしれませんが)在宅勤務、リモート勤務を可とする法律事務所が人気を集めることになり、最終的にはそれがスタンダードになるかもしれません。

また、基本的には、自身が住んでいる地域や近接地域の弁護士に依頼するのが普通であった従来のあり方が崩れる可能性もあると思います。
弁護士を探している人は、全国の弁護士の中から、自分に合う弁護士を選んで依頼するのが普通になるかもしれません。
オンラインや電話での相談が普通になり、裁判や調停も電話会議やweb会議が常態化すればありうる話です。

コロナ禍は、そこはかとなく心や行動を縛る憂鬱なものではあります。

ですが、新しい世界をもたらす変化も同時に生じる現象だったように思います。


by terarinterarin | 2022-02-21 15:14 | Comments(0)

寺林智栄の弁護士としての日々や思いをつづります。


by terabayashi