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広末涼子さんの不倫問題を見て考えたこと

広末涼子さんが、有名フレンチレストランのオーナーシェフと不倫していたという話題が世間をにぎわせているようです。
不倫を認めた広末さんは、事務所から無期限謹慎処分を言い渡されてしまいました。

昨日のフジテレビ「ワイドナショー」に出演していた最上もがさんが「集団リンチみたい」とこの問題を評していらしたのを見て、私は、「よく言った!!」と思いました。

諸悪の根源は他でもない、不倫を暴露した週刊文春です。集団リンチの主犯と言えましょう。

不倫をリークしたこともそうですが、広末さんが相手の男性に送った手紙を暴露したのは、名誉棄損・プライバシーの侵害と言えます。

手紙の内容は100%純粋な私信であって、相手の男性以外の目に触れることは全く想定されていないものです。
それを、雑誌の部数を伸ばすために、面白がって暴露したのですから、やってることはガーシーさんと変わりません。

週刊文春編集部は、事実を公表して広末さんの名誉を傷つけたわけですから名誉棄損罪が成立するともいえますし、名誉棄損・プライバシー侵害で民事の賠償責任も負うといっていいと思います。

おそらく文春側としては、公共の利害にかかわることだ、もっぱら公益を図る目的に出たものだと主張して、不倫は真実であることを理由に、刑事民事の責任を免れようとするでしょう。

しかし、広末さんが芸能人だからと言って、極めてプライベートな問題である男女問題が公益問題とは到底言えません。

広末さんや相手の男性が本気を出して刑事告訴や民事の損害賠償請求をすれば、週刊文春側の法的責任が認められる可能性は相当程度高いのではないかと個人的には思います。

週刊文春は、不倫という不道徳な行為を行った人は、自分たちを訴えてこないだろうとタカを括って、こういう暴露記事を掲載しているのだと思います。悪質です。

世の中では「文春砲」などともてはやされているようですが、実際のところは、先ほども書いたように、ガーシーさんがやっていたことと大差ないといえるでしょう。


夫のキャンドル・ジュンさんの会見についても、少し言いたいことがあります。

この人には、本当の広末さんの姿や、本当に広末さんが考えていたことが見えていたのかなと思うのです。

ちょっと広末さんのことについて、ご自身の見解をあれこれしゃべりぎで、かえって、「本当に家庭円満だったんですかね」と思ってしまうのです。

というのも、経験上、離婚調停や訴訟の場面で、妻はあーだこーだと語る男性は、えてして、妻や子供のことを全く理解していないことが少なくないのです。

「自分が思う家庭像」「自分が思う妻像」を真実だと思い込んで、それと違う行動をする妻が「弁護士に入れ知恵されている」、「悪い男に誘惑された」と見えてしまうことが、結構多いのです。

実際のところ、妻側の不貞というのは、夫そのものや夫との関係に閉塞感を感じている女性が、いわば救いを求めて踏み込んでしまうことも少なくありません。


なので、広末さんや自分たちの家庭についていろいろ語るジュンさんを見ると、私は、「そんなに自分の妻や家庭を公に語ってしまって大丈夫ですか」と思ってしまうのです。

ここはあまり語らず、弁護士を介して、相手の男性に対して法的な対応をした方がスマートでよかったんじゃないかしらと思わずにはいられません。

それにいろいろ語ることがかえって、広末さんを精神的に追い込んでいるような気もします。
会見を見る限り、ジュンさんとしては、今のところ離婚する気はないようですが、もしそうなのであれば、ジュンさんが語ることで、かえって広末さんに対するバッシングが強まることは必至です。

世の中には、妻にマウントをとるために、第三者に対してはこういう場面で「理解ある良き夫ぶる」という人がいたりするものですが、ジュンさんにそういう目的がなく、真に円満に暮らしていきたいと思うのであれば、やはり、色々社会に向けて語ることはやめていただいた方が良いかと思います。


不倫をした人も人間です。犯罪をしたわけでもありません。
まるで大罪でも犯したように、寄ってたかって傷つけることが許されるわけではありません。
その人の尊厳を尊重することは最低限必要なことであると思います。





by terarinterarin | 2023-06-19 18:00 | Comments(0)

寺林智栄の弁護士としての日々や思いをつづります。


by terabayashi